港まちのシンボル 聖ミヒャエル教会 (16)ハンブルク

2012.11.25
北ドイツの港まちハンブルクには、とても高い尖塔の教会がある。その名はSt. Michaeliskirsche(聖ミヒャエル教会)。17世紀初め、街はずれの墓地に建てられた礼拝堂がやがて小さな教会となったのが聖ミヒャエル教会の起源。

神聖ローマ帝国を舞台とした30年戦争が終焉する1年前の1647年、2人の建築家Corbinus（コルビヌス）とMarquard（マルクアード）によって聖ミヒャエル教会の建設がはじめられた。現在の教会は1750年の落雷、1906年には塔からの出火により2度も全焼し新たに建て直しされたもの。その後、第二次世界大戦でも大きな損壊を受けたが修復され、今も「ミッヒェル」の愛称で親しまれる街のシンボル。


教会入り口上部には大きな羽を持つ２人の天使が描かれたステンドグラス。


教会内部は白を基調とした美しいバロック様式。金色、薄いグリーンが装飾のポイントとして使われているため明るく華麗。北ドイツで最も美しいバロック建築といわれる所以。



間近に見ることができる荘厳な中央祭壇。


副祭壇にも天使が描かれている。


この教会の名「聖ミヒャエル」は大天使ミカエルの名からとられたもの。説教壇の上には天使が一人。大天使ミカエルであろうか？


86の音管と6,674ものパイプからなるこのオルガンは1962年に作られたこの教会で最も大きなパイプオルガン。


大オルガンの他、Konzert-Orgel（コンサート・オルガン）やCarl-Philipp-Emanuel-Bach-Orgel（カール・フィリップ・エマニュエル・バッハ・オルガン）と呼ばれる2010に作られた新しいオルガンもあり、平日も頻繁に教会コンサートが開催されているようだ。


主催壇の側に置かれていたこちらの美しい装飾物は一体なんであろうか？？？？　教会ホームページの歴史や説明をみても記載がなく用途不明。


お賽銭代わりのロウソクを灯す。

この夏ドイツの有名な保養地Baden Baden（バーデン・バーデン）で訪れたブラームスの家でガイドから聞いたことを思い出す。Brahms（ブラームス）はハンブルク生まれだったっけ・・・。調べてみたら、彼はこの聖ミヒャエル教会の近くで生まれ、ここで洗礼を受けたんだそうな。歴史ある聖ミヒャエル教会はハンブルクの歴史、誇り・・・と、あらゆるものを包含した象徴なんでしょう。


ドイツ全土を吹きぬけた宗教改革の嵐の中、ルターと近しい宗教改革者Johannes Bugenhagen（ヨハネス・ブーゲンハーゲン）により教会令が編纂され，ハンブルクはルター派都市となった。教会の脇に建つMartin Luther（マルティン・ルター）像。

◆St. Michaeliskirsche(聖ミヒャエル教会)ホームページ：http://www.st-michaelis.de
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